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だいじな本のみつけ方(大崎 梢)



「自分のだいじな本が、誰かのだいじな本になるかもしれない。だったらすごいね。わくわくする」

中学二年生の野乃香は、学校の手洗い場の角で忘れ物の本をみつける。
好奇心からカバーを外してみると、なんとそれはまだ発売されていないはずの作家の最新刊だった!
野乃香とクラスメイトの図書委員・秀臣は、本の持ち主の正体と、どうやってその本を手に入れたのかを探り始める――。
本との出会いをめぐって巻き起こる、賑やかで優しい物語。



大崎梢さんの本。
奥付を見ると、およそ1年前に発売されていたんですね。
ちっとも知らなかった。。。
ということで、手に取ってみました。

このレーベルは以前読んだあさのあつこさんと同じだなー。
ということは、中高生向けかな?
と、カバー折り返しのあらすじを読んで、主人公が中学生というので確信。
しかも主人公が本好きという設定のようで、読む前からわくわくしました。

主人公の野乃香が、放課後校内で見かけた本。
その1冊から、ちょっとした謎を少年少女が調べるライトミステリです。
しかし、本当に、個人的に思うのは「大崎梢×本」にハズレなし!(笑)
大人からすると、発売前の本が手元にある、という謎に対しいくつも理由は考え付くと思うんです。
でも中学生にはとにかく不思議。
それを丁寧に調べていく過程も面白いですし、なにより自分なりに真剣に本を愛し向き合う姿。
これにとても魅力を感じます。
本好きは、同じ本好きを見ているだけで嬉しい楽しいなんですよね(笑)

主人公の野乃香は前述通り本が好き。
だけど特別大人しいわけでもなく、男子に割とずけずけ物が言える、まあ普通の女の子ですね。
そして、野乃香と共に発売前の本の経緯を調べるのがクラスメイトの秀臣。
彼のキャラがこの本のアクセントになっていると思いますw
彼はどちらかというと、クラスでも目立つタイプの男の子です。
彼も本が好きなのですが、自分が読んだ本をああだこうだと人前で解釈たれたくなるようなタイプ。
ルックス良し、成績よし、運動神経もまあまあ。
中学生…下手をするとそれ以降も学生時代、目立つのは声の大きいタイプ。
秀臣はまさにそれですね。
一般的に本好きといったら大人しい目立たないタイプが多いのですが、彼の場合はパフォーマンスをするので目立つし、図書委員の座もそれで得てしまいます。
そして分析したがり屋(笑)
その時代を通り過ぎた自分から見ると、これはきっと大人になって思い出すに悶絶したくなるんじゃないかなあ。
そう思うと可愛くすら思えてきます(笑)
いやな見方だとは重々承知w

そして地道な聞き込みと、大胆なハッタリにより二人は遂に持ち主をつきとめ、更にはその作家本人にも会うことになるのです。
その作家絡みで、野乃香たちが奔走することになるのが、地元書店と中学生がコラボしたPOP作り。
中学生が、自分のおススメする本のPOPを作成し、書店に置いてもらうフェアを行うのです。
その中の一文が、すごく心に留まりました。

本は、その人の一番やわらかな部分と結びついている。傷つきやすい無防備な部分だ。

ここです。
本はあらゆるジャンルを網羅しています。
エンタメ小説から骨太なフィクション、コミックエッセイ、ビジネス書、健康、料理、写真集。
「好き」という感情は、趣味嗜好と切り離せません。
本を見るとその人の素の部分が明るみに出ます。
そこを揶揄されたら…。
“自分”を否定されたようで、哀しくなっちゃうでしょうね。
誰かに自分のお気に入りを薦める、ということは、そういったリスクを伴うことでもある。
しかもPOPは、不特定多数の人が見ることになるのです。
尻込みしてしまう中学生たち。
その気持ちもよく分かるなあ。。。

そんな中二人の尽力もあって、無事フェア開催にこぎつけ、作家の問題も解決の兆しが…というところで終了。
しかし思い返してみると、野乃香と秀臣はPOPにどの本を選んだのかは明かされていなかった!
他のキャラは書かれていたので、敢えてこの二人のは書かなかったのに何か理由があるのかな?
新木真琴の本…つまり実在しない本だったから?
でも青山さんも新木さん、つまり三人が同じ作家の本って偏りがあるような…。
フェアの傾向的に、そういうのはあまり気にしないでいいのかなー。
新木さん本人が、野乃香と秀臣のPOPをひと目見て分かっているわけだし。。。
ううん、ストーリー上なんでもないところで、うんうんと首をひねってしまいました(笑)

他にも、先のPOPで前川さんが出したのが江國香織の『きらきらひかる』。
中学生がこの本を読むのか…と、びっくり。
続くお話では、小学生一年生への読み聞かせに野乃香が選んだのが村上しいこさんの『ストーブのふゆやすみ』。
読み聞かせ、といえば絵本という自分の思い込みがひっくり返されたセレクトです。

中学生の男女…といったら、やはりお約束で期待したい(?)のが恋。
でもそれは、微塵もなかったです(笑)
そもそもスタート時の、野乃香の秀臣に対する印象は「いけ好かないヤツ」。
段々良い所も見えてはきたけれど、そこが逆転するほどの進展はありませんでした。
秀臣に関しても、読み取れなかったなー。
恋愛に発展するには、ここからがスタート地点、というところで終わってしまったかもしれませんね。
大人組のがその期待は大きかったのですが、新木さんと青山さんにしても、良い雰囲気、という感じで終わりました。
そういえば、大崎さんは作品数の割に恋愛感情を前面押し! という作品は少ないかもしれません。
今回はどちらかというと、男女の愛よりも本に対する愛が大きく扱われた作品かもしれません。
それはしっかり受け取りました!w


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コメント

No title

本が好きという気持ちが伝わってくる物語で、よかったです。
さらっと読んで楽しめました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

藍色さん。

こんばんは!
コメントのお返事が遅くなってしまって申し訳ありません。
大崎さんらしく、優しく可愛いお話でしたね。
子どもが本が好きーって前面に出してくるお話は微笑ましく思えます(笑)
トラックバック、こちらからはまとめて送らせていただきます。
その時はよろしくお願い致します!
Secre

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「だいじな本のみつけ方」大崎梢

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