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闇の守り人(上橋菜穂子)



「……おまえは、天性の武人だ。おまえが武術をやるようになるのは、運命だったのかもしれんな」

女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。
おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。
短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。
バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。
壮大なスケールで語られる魂の物語。
読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。



今年の春に、NHKでドラマ化された「守り人」シリーズ。
その最初となる『精霊の守り人』は読んだのですが、正直、ファンタジーはあまり得意ではなく、なかなか世界観に馴染めぬまま、続きに手が出ませんでした。
しかし、ひととおりドラマを見ると、大分この世界のことが理解できたような気がします。
とにかく私は横文字に弱いんですね(笑)
実際に映像で見た後、久しぶりに原作を読み返してみました。
そうしたらまあ、面白いようにさくさくと読め、読了できました。
このシリーズが、長年愛されているのが少しわかった気がします。

その勢いで読み進めたのがこの『闇の守り人』。
お話は『精霊の守り人』の直後でしょうか。
『精霊~』のラスト、バルサは故郷であるカンバル王国に戻る旅に出たところでした。
そして今回。
お尋ね者のバルサは、普通には故郷に戻れず、洞窟を使い人知れず入国しようと試みます。
そこから物語が始まるのです。

バルサが故郷に戻った理由は、養父であるジグロの汚名を濯ぐこと。
ですが、親族の中でジグロのしたことは、実際に起こったこと以上の汚名となって伝わっていたのです。
その理由は、二人の男による陰謀だったのです。
バルサの帰還は、またしても大きな企みに巻き込まれる形となりました。
バルサの故郷カンバル王国は、資源の乏しい貧しい国。
だからこそ企てられた今回の企み。
それをバルサがどう阻止するのか。
始終ドキドキしっぱなしで、ページをめくる手が止まりませんでした。
早くあの男の悪事が、皆に明かされる瞬間が見たい! という思いももちろんあり(笑)

最後、儀式というか舞の場面で出てきたジグロ。
彼は…本物のジグロってことでいいんですよね?
「バルサさえいなければ」
綺麗ごとではない、心のどこかで抱えていた思い。
ジグロが失ったもの、友を殺めなければならなくなった状況を思えば仕方のないことかもしれません。
ジグロもバルサも、どちらが悪いということもない。
だけど、バルサといた日々がジグロにとってかけがえのないものだった、というのもまた、本当のことなんでしょうね。
人の関係って愛おしい思いか憎しみかと、10と0では割り切れないんだから複雑です。

そしてそもそもの元凶であるログサム王は既に故人である、というのもまた複雑なところ。
今回のユグロのように明確に、罰が下されてスッキリする…ということはもうないのですから。
バルサが悪事を暴く…という目的にもなりませんしね。
願わくば彼の息子が、立派にカンバル王国を治めていけますように。
それは今後、シリーズを通して見られるでしょうか。

前作『精霊の守り人』で登場した皇太子チャグム、タンダ、トロガイたちの登場はありませんでした。
名前だけですね。
ですが、ふとした瞬間にバルサがタンダのことを思い出し、彼の元へ「帰りたい」と思うシーンでは心が温かくなりました。
旅をしながら用心棒をしていて自分の家というものを持たないバルサですが、タンダの家には「帰りたい」と思えるくらい心を許し、安らぎを感じているのだなあ…と。
過酷な人生を生きるバルサだからこそ、垣間見えるそうした居場所や想いをを大事にして欲しいなと思います。

この『精霊の守り人』『闇の守り人』を読んでいる最中、ドラマシリーズの続編発表がありました。
それによると、どうやら今後はシリーズを順番に放送していく訳ではなさそうです。
少なくともあらすじがこの『闇の守り人』のお話ではないみたい。
最後の舞のシーンなんかはドラマ映えしそうなので見てみたいなあと思うとちょっと残念ですが…。
ドラマはドラマで楽しみですw
とりあえず小説の方は、刊行順に読んでいきたいと思います。
となると次は『夢の守り人』かなあ。
あらすじを読むと、先にあげたチャグムやタンダたちの出番もありそうで、読むのが楽しみですw


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