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夢の守り人(上橋菜穂子)



「まよったら、思いだしてくれ。血のつながった親子じゃないし、身分も全然ちがうが、おれもバルサも、おまえを息子みたいに思ってる。元気で生きててほしいと思ってるんだ」

人の夢を糧とする異界の“花”に囚われ、人鬼と化したタンダ。
女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。
心の絆は“花”の魔力に打ち克てるのか?
開花の時を迎えた“花”は、その力を増していく。
不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は?
そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは?
ますます緊迫度を増すシリーズ第3弾。



このシリーズのハードカバーのイラストをてがけられた、二木真希子さんが逝去されました。
このタイミングに、不思議な縁を感じるように思えます。
ご冥福を申し上げます。

さて「守り人」シリーズも3作目。
今回は1作目に出てきたキャラが盛りだくさんで、原点回帰ではないですが、馴染みがあって嬉しかったです。
チャグムにタンダ、トロガイはもちろん、シュガやジンたちまで!
ジンに至っては、『精霊』のあれが、今回の守役につながるなんて。

姪のカヤが何日も目覚めないことで相談を受けたタンダ。
一方、王宮でも一ノ妃、次いでチャグムも同じように目覚めぬままとなってしまう。
タンダはカヤを助けようとするが、逆に夢に囚われ、身体も乗っ取られてしまう。

タンダが囚われとなり、バルサがそれを助けようとする。
一般的な役割とは男女逆転している感はありますが、それがこの二人らしいのかな(笑)
旅をするのはバルサで、居を構えて待っているのがタンダですしねw

タンダ視点が多いので、タンダがどれだけバルサを大切に想っているかが強く伝わってきます。
そしてタンダが危険に曝されていることで、バルサがどれだけタンダを大切に想っているのかも。
1作目のチャグムに続き、今回もユグノという放浪者が二人の関係に対しお互いを想い合っているのだと言います。
一緒にいる時間が短くても感じられるくらい、はっきりしたものなのでしょうね。
それに対するトロガイが粋だなあと思います。
トロガイはタンダの気持ちは、はっきり言葉にするのですが、バルサについては明言を避けます。
それは、バルサの気持ちを慮ってのことなのでしょう。
バルサはタンダが自分の元に共にいて欲しいのだと知っています。
けれど、それを受け入れられず、放浪しながら用心棒を続けている状態です。
前作『闇の守り人』で自分の故郷と向き合ったバルサですが、過去そのものを受け入れるにはまだ時間が必要なのでしょう。
それをタンダもトロガイも分かっていて、見守っている状態が今、なのかな。
バルサとタンダはチャグムのことを息子のように大切に思っていますが、トロガイもなんだか二人の親のように見守っている存在みたいですね。
いいなあ。こういう関係。

そのトロガイの過去も今回明かされます。
そうか…トロガイにも過去があって、師匠がいたんですね。。。
なんだかあまりイメージがなくって(笑)
ずっと昔から、そのまま大呪術師トロガイ、みたいなw
トロガイもカヤも、自分の人生について「このまま嫁にいって子を産んでじき、子が子を産んでそれを育てる」なのだろうと半ば諦めの境地にいました。
そこを“夢”に捕らわれた。
特にカヤのは、現代に通じる普遍的な悩みです。
逆に平成の今は、多様化しすぎてそれはひとつの理想ケース、という考え方もありますけど。
でもカヤの場合は選択肢がありませんからねえ。。。
みんな、一度は考えたことがあるんじゃないかなあ…。
トロガイ師曰く、そんな風に考えるのは人間だけ、だそうですが。
ごもっとも。
それに、夢から覚めたカヤの現実は、なにも変わってはいないでしょう。
結婚の話も立ち消えになったりはしないでしょうし、いつかカヤは決まった相手のところにお嫁にいってそこで子を成すんだろうな。
それはシビアな現実です。

今回は“夢”という世界もあって、なんだか少々ややこしかった…。
一ノ妃や<番人>やら、複雑に絡んでいたからでしょうか。。。
あと、元凶(?)のユグノのちっとも悪びれない態度もなんだかなあ…。

チャグムの方も、モヤモヤを抱えたままですね。
一度は実父である帝に命を狙われて、でも兄の皇太子が逝去したことで自分が次の帝候補に繰り上げられ…。
自分の意志が何ひとつない状況に、モヤモヤしない方が無理って感じではありますが…。
実は次のシリーズは『虚空の旅人』。
「守り人」ではありません!
どうもタイトルに「旅人」がつくと、チャグムのお話になるのだとか?
次期帝としての葛藤なんかが、今回より濃く描かれるのでしょうか。
成長したチャグム、そしてバルサたちとの関係や交流をこれからも見たいのですが、どうなるのでしょう。

そうそう、今回一番驚いたのはトロガイの過去ではなく、『精霊』で何でも屋を務めていた義兄妹のトーヤとサヤが夫婦になっていたこと!
兄妹じゃないのか~!
でもお幸せに!w


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