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雨の日も神様と相撲を(城平 京)




「やっぱり僕は、相撲に愛されてる」

「頼みがある。相撲を教えてくれないか?」
神様がそう言った。
子供の頃から相撲漬けの生活を送ってきた僕が転校したド田舎。
そこは何と、相撲好きのカエルの神様が崇められている村だった!
村を治める一族の娘・真夏と、喋るカエルに出会った僕は、知恵と知識を見込まれ、外来種のカエルとの相撲勝負を手助けすることに。
同時に、隣村で死体が発見され、もつれ合った事件は思わぬ方向へ!?



城平先生の作品といえば、デビュー作の『名探偵に薔薇を』。
そして大ヒットした漫画『スパイラル~推理の絆~』の原作。
どちらも私のミステリ好きに多大な影響を及ぼした作品たちです。
つまり、私、城平先生の作品大好きなんですね(笑)
そんな先生がこの度出版されたのがこの『雨の日も神様と相撲を』。
講談社タイガとはこれまた、新レーベルでしょうか。。。
同時期に荻原規子先生の作品も出ているんですよ!(読まなくちゃ!)

両親を事故で亡くした文季(ふみき)は、母の弟である叔父に引き取られることに。
叔父が住まう村はなんと、カエルが神様として崇められ、相撲が村の大きな役割をもっていた。
10年以上相撲を習っていた文季は、カエルの神様たちに相撲を教えることに…。

少し読んで思ったのが、「ああ、城平先生の作品だな」ということ。
文季のキャラしかり、カエルが相撲好きの神様、ということしかり。
文季はちょっと冷めたタイプの男の子で、人生を俯瞰で見てる感じがあります。
それは別にいきなり両親を亡くしたから、というわけではなく、元々の性質のよう。
先に挙げた城平作品の主人公、鳴海歩と瀬川みゆきも、どちらかといえばそういうタイプ。
類い稀なる推理力を持った主人公は、感情を抑え目なキャラであることが多い印象です。
瀬川みゆきは理由があってだったと思いますけれど。
また、カエルが神様として村人に崇められていたり、相撲が好きだったり。
一見トンデモな設定を大真面目に解説したりするのも、『スパイラル』シリーズの「鋼鉄番長」を思いだしたりw
やや理屈っぽいところとかもね。

正直、私は相撲に全く興味がなく、超有名な力士の名前くらいしか知りません。
テレビ中継もほぼ見たことがないので、技をあれこれ出されてもよく分からないくらいの素人です。
今回相撲の実技に関することがわんさかと出てきますが、正直な話、よく分かりませんでした。
ただ、カエルの相撲とはいえ、派手な大技でパーッと勝利させるのではなく、地道なアプローチで現実的に可能な勝利方法をとらせるんだな、というのは感じました。
と同時に出て来る殺人事件。
一見バラバラそうにも見えますが、実は私にはこちらの話の方がまだ読みやすかった。
相撲に興味がないせいでしょうね。
祖父と文季の事件の会話は、話が軌道に乗るまで繋ぎとめてくれる役割にもなっていたような気がします。
もちろん最後、事件は解決するのですが、安楽椅子探偵よろしくな文季の推理が何もかも正しいということはなく。
大筋では正解しているのですが、細かいところでは見当違いのものもある。
神様みたいに、見てきたように真相をピタリと言い当てることはない。
そこも意図して描いているのが、やはり、城平先生なんだろうなあと思いました。

小柄で線の細い、およそ力士に向いているとは言い難い体格の文季。
彼が10年という長い年月相撲に関わり続けた。
その意味を彼が考え探していた。
そういうところに拘るのもまた、他の作品のキャラクターを思いだしてしまいます。
根幹にあるものは皆同じような感じ。
これが城平作品における、永遠のテーマなのかしら。
なんだか後半はいくつ共通点があるのかを見つける読書になったような気も(笑)

カエルの神様の相撲、そして語られる殺人事件。
それ以外にも、今までの流れを引っくり返す展開が待ち受けていました。
やっぱり文季は腹に一物抱えておりましたよ。
「うわ、騙された!」という気持ちよりはむしろ「やっぱりな」ですw
でもまさか、本当にボーイミーツガールを地でやるとは思っていなかった!
淡々としているように見せかけて、ものすごい熱量を秘めていたんですね。
だっていくらあと40年以上もあるとはいえ、その身を挺し捧げる覚悟だなんて…。

そう、このお話の中で一番肝を冷やしたのは、曰く「カエルの花嫁」です。
最早、カエルが喋って(聞こえるのは遠泉家だけとはいえ)、相撲を取る世界。
人間が大ガエルになるのだってもう疑う気持ちはなかったのに、そこだけまさかの超リアリスト…。
うう、想像するだけで身震いする。。。
しかも…しかも、文章読む限り…生きたまま…っぽいのがまたゾッとします。
いやいや、こんな悪習早く無くしましょう!
文季なら、なにか考えられそうな気がします。

思いの外、城平作品をあれこれ思い返しながらの読書となりました。
考えたら結構ご無沙汰だったんですよね。
『スパイラル・アライブ』以来でしたから。
実は、久しぶりに『スパイラル』シリーズのコンビ復活、ということで『天賀井さんは案外ふつう』のコミックスを購入してはいるのです。
…まだ、読んでいないのですけど。
今は他にも読みたい本があれこれあるので、落ち着いたら読みたいと思いますー!
(ああ、こうやってまた積読本が増えていく。。。)




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