FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アンと青春(坂木 司)



「あの――それは私が聞いても、いいことなんでしょうか」
すると店長は、真面目な顔で私のことを見つめる。
「いい質問ね、梅本さん」
「え?」
「今までで一番、いい質問よ」


美人で頼りがいのある椿店長。「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学生の桜井さん。そして、食べるの大好きアンちゃん。
『みつ屋』のみんなに、また会えます。
未来に迷う女子にも、夢に押し潰されそうな男子にも、和菓子はそっと寄りそいます。
ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。これは、何を意味するんだろう── 。



和菓子のアン』シリーズ、本っ当に待望の2巻が出ましたー!
一体何年待ったでしょう。
前回の感想を書いたのが2011年。で、本の発売は2010年!
6年…かあ。。。
月日にくらくら、眩暈がします(笑)

前回はキャラの顔見せもあるからか、個性的で賑やかな印象が大きいです。
が、今回。
いつの間にかアルバイトも2年目に突入し、悩むことが増えたアンちゃん。
自分の将来のことももちろんですが、今まで良好だった人間関係に少々混乱が生じてきます。
そのキーとなるのが、みつ屋の向かいに出店した焼き菓子店「K」の従業員・柏木さん。
彼とイケメン乙女の立花さんが、どうもアンちゃんを巡ってのライバル関係になりそうです…!!
きゃーー、恋のパートがこんなに早く!
どうりでタイトルも「青春」なわけだw
基本、このシリーズの視点がアンちゃんなので、立花さんの様子などはこちらが推測するしかないのですが、彼の師匠が大きなヒントをくれましたw
曰く
「甘酒屋の荷」。「片想い」という意味も込められているそうな。
か・た・お・も・い!
流れ的にどう見ても、立花さんからアンちゃんへ、ですよねー!
師匠はもとより、椿店長や桜井さんも、なんだか気づいている感じ。
桜井さんなんか、ラストの立花さんと柏木さんのやり取りを見て
「宣戦布告」
と言いますし、アンちゃんには
「明けない夜は、ないぜよ」
ってつまり、いつかは分かるよってことですもんね。
ただ、肝心のアンちゃんは師匠の「甘酒屋の荷」も「甘酒の煮」って勘違いしてるしー!
これじゃあ、ネットで調べたとしても…分からないかな、どうかな。
でもアンちゃんは「私なんて」というのが口癖的な自己評価が低いタイプなので、他人からの好意には疎いかもしれません。
立花さんも露骨にアプローチ仕掛けてくるタイプではなさそうなので、ここはじれじれした展開が続くのでしょうか。
椿店長や桜井さんが発破かけてくれるかな。
もう一方の柏木さんがアンちゃんをどう思っているのかも、正直まだ不明。
でも「柏木」って聞いて思い出すのが、『源氏物語』の柏木なんですよ。
源氏の正妻である女三宮と関係した彼。
ある意味三角関係の代名詞ともいえる名を彼に与えたからには、何かしら意図があるのではと思います。
彼の今後の行動にも期待大ですw

そうそう、今回桜井さんが人妻大学生になっていました…!
実は桜井さんが結婚したのは、『和菓子のアン』ではなく、別シリーズの『ウインター・ホリデー』という作品で明らかになるんですね。
私は両方読んでいるので無理なく分かりましたが、このシリーズしか読んでいない読者には急なことでびっくりなのではないかな。
このシリーズは色々な坂木作品と登場人物が絡み合っているので、ちょっと分かりにくい面もありますね。

新たな登場人物が甘みを出しているところもありつつ、なんだか今回のお話は苦みも多くあったように感じます。
特に「女子の節句」とか。
嫁姑問題は古今東西、悩みの種なんでしょうか。
ただこのお姑さん、チェックがこーわーいー。
店員の言葉遣いについてまで口にされると、日々どれだけあやふやな日本語を使用しているかひやひやします。
き…気を付けよーっと。

そんな中「良いな」と思ったのは、アンちゃんと桜井さんの思慮深さ。
「女子の節句」のお客様の思わせぶりな独り言が気になるアンちゃんですが、その言葉の意味を知ることに対し、「自分が聞いてもいいのか」と躊躇います。
どんな人でもお客様はお客様。
店員として、店員だからこそ、個人の事情に踏み込んではいけないラインを守らなければならないのです。
そして桜井さんは、アンちゃんに贈られた立花さん手作りの和菓子に対して。
この和菓子が特別なものであると感じた故の「私が見てもいいのかな?」になったんでしょう。
好奇心がないわけじゃないのに、それを殺してきちんと振る舞える。
それって案外難しいものなんですよね。

みつ屋で働いて一年が経ち、仕事にも大分慣れてきたからこそ生じる悩みもある。
自分なりの考え方も出てきて、納得できなくなってしまうこともある。
職場の人との距離感だって難しい。
こういうことは、美味しい和菓子を食べれば解決! というものではない。
自分なりに気づいたり、悩んだり、割り切れるラインを探さなくちゃいけないことばかり。
自分で解決しないといけない問題なんですよね。
これはどんな仕事でもきっと同じなんじゃないかなあ。

実はこのシリーズ、他の方からタイトルが『赤毛のアン』とリンクしている、というお話を伺いました。
確かに2作を比べると
『赤毛のアン』と『和菓子のアン』
『アンの青春』と『アンと青春』
おお!
ということは次は
『アンの愛情』ですから、『アンと愛情』となるのでしょうか。
「愛情」!
恋のパートが進行しそうな予感がします。
できれば次は6年より早くお願いしたいです(笑)


スポンサーサイト
     

コメント

Secre

     
プロフィール

sui

Author:sui
いらっしゃいませ。こちらのブログは管理人のマメでない性格ゆえ、更新はゆっくりめです。
感想は多分にネタバレを含みますので、未読の作品に関してはご注意ください。
思い出した時にでもお立ち寄りくだされば嬉しいです。


コメントやトラックバックなども大変嬉しく、歓迎です。
が、こちらの判断により、削除してしまう場合もあります(例:初めましての間柄でトラックバックのみを行うなど)ので、ご了承ください。

日記、始めました。
『のんびりたまに雑記。』リンクから行けます。
今読んでいる本などちょこちょこ書いていく予定です。
また、web拍手でいただいたコメントも、こちらの方でお返事させていただきます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

FC2カウンター
カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
RSSリンクの表示
ユーザータグ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手ランキング
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。