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スクープのたまご(大崎 梢)



「成果があってもなくても、とことん調べることに意味がある。週刊誌は、空振りや無駄足の積み重ねでできている。そこをおろそかにしたらおしまいだから」

この私が週刊誌記者になって、スキャンダルを追う!?
「週刊千石」に異動した新人女子部員が恐る恐るタレントのスキャンダルや事件取材に大奮闘!
リアリティ満載・感動のお仕事小説。



プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』など、大手老舗出版社を舞台にした大崎梢さんの最新作。
それは、今年何かと世間から注目される週刊誌の編集部が舞台。
そこで描かれるのは、なんと採用二年目の若手女性編集者!
当然週刊誌が出来る上での舞台裏も描かれるだろうし、千石社のシリーズだし…で、期待度高まります!
あ、それと大崎先生、デビュー10周年おめでとうございます!

何はともあれ、今回の作品の帯には要注目!
あの“センテンス・スプリング”(笑)の編集長公認、なんですって!
「よくぞ書いてくれました」
とな。
そしてこの本の出版元は言わずもがな(?)、文藝春秋です。
だからこそ、この帯コメントいただけたんでしょうけど。
でも、時が時だからこの本を書いたってことではないはずです。
このお話は雑誌連載、初お目見えは2014年ですから。
そこから一年以上、掲載する媒体を変えて連載し続けた末の刊行ですもの。
ただ「ああ、今何かと話題だから」という目で見て欲しくないなあ。
いや、その辺の事情は何も分かりませんが、大崎先生の読者としては色眼鏡で見て欲しくなくて。
刊行時期に大人の事情が含まれているかも…というのまでは読めません(笑)
でも上記の通り、今年はデビュー10周年イヤー。これからも続々と刊行予定があって楽しみです!

さて、話題の週刊誌編集長が寄せたコメント「よくぞ書いてくれました」。
きっとそれは、週刊誌はいい加減で出鱈目、記者が好き勝手に偏見の目で記事を書いている…という先入観を破るような内容だから…だと思います。
そもそも、始まりは入社二年目の信田日向子が、突然の人事で週刊誌に配属されることから始まります。
千石社は大手出版社ですが、新入社員のおよそ半数が最初は「週刊千石」に配属されます。
それは、『プリティが多すぎる』でも記されていました。
その作品の主人公・南吉くんも、採用されてすぐは「週刊千石」でした。
その後の人事で「ピピン」に配属された訳ですね。
「ピピン」では、千石社の社員は編集長と南吉くんだけ。あとは全て契約した社員さんでした。
でも「週刊千石」は違う。
新入社員の半数を投入し、それ以外でもベテランや二年目三年目の社員がいる。
なぜ、同じ雑誌でこうも態勢が違うのか。
週刊誌は、いい加減な憶測や出鱈目な記事ばかりを書いて載せているわけではないからです。
スクープになりそうな情報を入手した時、それがガセなのか事実なのかを冷静に見極めなければいけない。
下手な記事を掲載してしまっては、編集長のクビがとんでしまうこともある。
自社のブランドを守るためにも、しっかりとした立場を確保した正社員を投入する。
なるほどなー、と思います。
週刊誌ってもっと、本当にそれこそいい加減なデマだったり誰かの憶測を面白可笑しく書いている印象でした。
でも、実際にはきちんと裏取りして、調べて、見えた事実を載せているのかもしれないですね。
ただ、“事実”といっても、それを通して見る位置によって、事実って異なって見えることもある。
だからこそ正しくないように思われたり、それこそ訴訟問題にまで発展することもあるんでしょうけど。

それに、週刊誌がインチキばかりじゃないと分かっても、やっぱり日向子のような若い女性が記者っていうのは大変そうだなあと思います。
日向子のお母さんが言うように、何かあってからじゃ遅い。
徹夜の張り込みも、二人態勢だったらまだいいけれど、時には外で一人…ってこともある。
今の時期の草むらの中なんて、人も怖いけど蚊も現実問題では嫌だなあ…とか。
男女平等社会ではあるけど、これはまた別問題…という気もします。

さて新米記者・日向子は、スクープをモノにすることができるのか?
日々先輩から命じられるままに雑用や張り込みをする日向子。
それらと向き合う姿が各短編を通して描かれているのですが、時々入り込む女性の不審な死が気になります。
中には確実に殺人と判明しているのもあり、容疑者もあがっている。
日向子が取材を通してつないだ縁は、結びつきあって事件を違う形に浮かび上がらせていく。
こういった流れは、本当に読んでいて爽快です。
ただ、結局それが真実なのかどうかは明らかにならないまま終わってしまいました。
それがちょっと気になるぞー。

同じ千石社シリーズとはいえ、『クローバー・レイン』の工藤も、『プリティが多すぎる』の南吉くんなどもリンクは特になし。
ただ他の2作に比べて、こちらは続編を作りやすそうな気がします。
今後に期待、ですね。

このお話はきっと取材に基づいて書かれているのでしょうし、そうなると週刊誌を見る目がちょっと変わります。
でも、やっぱり何かに巻き込まれて取材を受けるような事態にはなりたくありません(笑)
ちょっと距離がある、くらいがちょうどいいかなw


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