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下鴨アンティーク 祖母の恋文(白川 紺子)



「芙二子さんの最初で最後の恋文を僕にください」

蔵にある“いわくつき”の着物の管理を、亡き祖母から引き継いだ高校生の鹿乃。
ある日、祖母が懇意にしていた骨董品の店主から、祖母が、祖父に宛てて書いたという恋文を渡されて…?
一方、鹿乃の兄・良鷹は、野々宮家の別邸にこの時期だけ現れる、風鈴草の着物を着た女性について調べていたが…。
京都、下鴨が舞台。古い物に宿る想いをひもとく、温かな人情譚。



このシリーズもあっという間に3巻め。
今現在5巻が発売したばかりですので、折り返しを過ぎた、という感じかな。
この3巻で割と話が動き出したような気がします。

まず表題作。
意地っ張り、という印象の鹿乃の祖母・芙二子さんが、なんと“恋文”を書いた!?
という衝撃的なお話。
実際は旦那さんである健次郎さんの浮気を疑った芙二子さんへ、お詫びとして書かせたもののようです。
相変わらず、飄々としていて芙二子さんを軽くいなしてしまう健次郎さん。
芙二子さんとは本当にいい夫婦ですw
相手の女性は本当に健次郎さんに気があったようですが、この二人の密かなラブラブっぷりを見ているともう!
芙二子さん、なんだかんだで健次郎さんのこと大好きですし。
ああ、もっとこの二人のこと読みたいなあ!

この件で判明したのが、鹿乃も以前に異性から恋文、つまりラブレターをもらったことがあるということ。
それを良鷹さんと慧さんの二人にバラしてしまったことから、二人の心中は穏やかではありません。
慧さんはなんとなく分かるんだけど、良鷹さんの反応が個人的には少々意外でした。
自分は自分、他人は他人、というタイプかと思いきや、妹に関してはそうでもないんだなーと。
その場だけではなく、後々も相手について根掘り葉掘り聞き出そうとするレベルとはw
そして続く「真夜中のカンパニュラ」でも、その余波は続いています。
こちらでは、前作に引き続き、真帆ちゃんが再登場!
今回も良鷹さんとバディを組んで、とある謎の真相解明に取りかかります。
その真帆ちゃん、鹿乃と同じ高校の先輩という縁でか、鹿乃がラブレターをもらった経緯について知っていました。
それに反応する良鷹さんがおかしいw
普段は何をするのも面倒、といったぐうたら具合なのに、こういう時だけ忙しない人ってw
まあ鹿乃は、この恋文に関しては翌日にはお断りをしている、という訳でした。
というのも、今回はっきりしたのが、鹿乃の慧さんへの恋心。
はっきり慧さん、という風には書いていなかったような気がしますが、他に該当しそうな人はいません。
「好きな人がいる」
と、本人が明言しているので、恋心への自覚はあるようです。
対する慧さんの方がまだ微妙…かな。
鹿乃がラブレターをもらったことに対する反応も、大事な“妹”に悪い虫がつくことを心配した良鷹さんと同じ…とはちょっと違うような。
今回、鹿乃は蔵の着物について調べる時も、基本一人で行動することにしています。
いつまでも慧を頼ってはいけないという自立心からです。
が、そうされた慧さんがもやもやを抱えて大層面倒なお菓子の家を作ってしまうという始末(笑)
未読の方は、「え、なにそれ」と思われるでしょうが、本当にそうなんですw
こちらのカップルはそこそこ年の差がありますし、鹿乃が未成年なのでそう簡単には成就しないのかなー。
今流行りの両片想いってやつでしょうか。

そしてままならないのが、もう一組。
真帆ちゃんと良鷹さんです。
前作の「回転木馬とレモンパイ」を読んだ時、この二人も今後恋人関係になるのかなーと思ったら。
真帆ちゃん、彼氏出来てるしー!
ですが、どちらかの熱意があって、というよりはお互い丁度いい時に出会った、という感じのフランクな始まり。
そして真帆ちゃんは彼氏とのデートを中断し、良鷹さんの方へ駆けつけちゃうんですよ。
結局、その後彼氏とはどうなったのかなあ。。。
正直長続きしそうにはないけど、それは私の願望がそう思わせているだけかな(笑)
もし的中しても、肝心の良鷹さんとの仲もそうそう進展しなさそうですが。
相も変わらず、今のところ両者共に恋心なぞ皆無に等しい様子ですから。。。

ええと、今回初登場なのは、慧さんの因縁の(?)父親、かなあ。
明確にそうだとは記されていませんが、鹿乃が「似ている」と感じた、ということはほぼ間違いないでしょう。
今後はこの親子の話にもスポットが当たっていくかもしれないですね。
親子の問題というのはデリケートなお話なので、どういう風に描かれるのかちょっとどきどきします。

今回4つのお話が収録されているのですが、その中でも印象的だったのは、やはり「真夜中のカンパニュラ」ですね。
良鷹さんと真帆ちゃんがメインのお話です。
「凄惨」という言葉しか浮かんでこない。
そんな、残酷なお話でした。
鹿乃を筆頭に、ふんわりした雰囲気が基本のこのシリーズ、という感じの印象なのですが(個人的に)このお話の真相は、圧倒的な暴力がそこにはありました。
以前も空爆で恋人の亡骸を集める、というようなお話はありましたが、それとは異なる、ごく限られた、ひとつの“家庭”の中のコミュニティで起こった事件。
しかし最も他者が入り込むのが難しい部分での話です。
彼女が味わった絶望と苦しみを想像するだけで胸が痛くなります。
良鷹さんと真帆ちゃんがメインのお話は前作も含め、印象が強い作品が多いですね。

今回も井上のきあさんのカバーイラストが素敵です。
作中のアイテム、金魚や風鈴草、牡丹、桜に燕。
相変わらずこのセンス、大好きです!
今までこの作品にイラストはないものだと思っていたのですが、雑誌「コバルト」掲載時にはイラストがあったのですね。
今回巻末に今までの雑誌掲載分がまとめて収録されていました。
イラストを担当するのは、御山ひわさんという方。
ずっと表紙を担当されている井上さんではないのですねえ。
鹿乃や慧さんや良鷹さんは、こういう感じなのかーと。
真帆ちゃんはほぼ私のイメージ通りでした(笑)
鹿乃はもっと和風のイメージだったのですが、思いきり真逆の印象です。
ああ、でも確かに髪がふわふわ…というイメージを作中で読んだ気が。
今後このイメージで読めるかなあ。

鹿乃が宣言したことで、今後少しは慧さんとの関係に進展がみられるかな。
自身が一番好きだと言った白い薔薇を一輪、鹿乃に贈った春野さんも、参戦宣言と見て良いのやら。
まだまだ煙に巻くかなあ。
鹿乃が慧さんへと見られる「好きな人がいる」宣言同様、はっきり「春野さんが苦手」と口にしたのも少々意外でした。
私も回を重ねるごとに彼が苦手になりつつあるので、ちょっと安心したり(笑)
うーん、なんだろうなあ、自分の本心は見せずに自分の思うように物事を進めようとする感じが苦手なのかな。
などと若干の苦手はありつつも、概ね楽しく読むことができました!
やっぱり着物の柄のせいか、お花モチーフは多いし、お菓子も印象的に毎回出て来るし、読んでいて楽しいアイテムも多くて。
続きも早く読もうと思いますw



◇◇ 過去の感想 ◇◇
下鴨アンティーク アリスと紫式部
下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ

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